はじめに

はじめに、この制度は日本の技術を通じた国際貢献と日本文化を通じた国際交流という役割があります。受入れる企業は日本代表であり、係わりを持った技能実習生が企業を通じて日本を見るという事を十分に理解しておく事が必要です。1人は小さな力でも帰国後に友人や親族に日本の印象をどう伝えるかで大きく言えば、互いの国や子供達の未来に関わる可能性が十分にあるという事を考えなければいけません。その為にも受入れを成功させる事は非常に大切な事であるといえます。またこの制度は、国際交流や国際貢献だけではなく少子高齢化日本の切り札として開発途上国の若者に技術指導する代わりに若い力を提供してもらうという考えが反映されて作られているという現実もあります。またグローバル化に合わせた海外拠点の人材育成や幹部養成という観点もあります。日本の産業界にとっては必要な制度であり企業戦略になくてはならない制度ともいえます。そこで受入れを成功させるポイントをこれまでの経験や事例などから以下で見ていきましょう。 

十分に理解すること、押付けず受入れること ~制度理解・法令理解・文化理解~

「彼を知り己を知れば百戦殆からず」という言葉があるとおり、制度について理解する事が基本だといえます。受入れが成功しトラブルも起きない企業はたいていの場合、社長様や担当者が制度をしっかりと理解されています。また制度だけではなくて、外国人との付き合い方も十分に理解されています。利益優先の他組合のデタラメな知識・言い分や制度を悪用している企業などからの「~だろう」「~と聞いた」「そんなもの関係ない」などを鵜呑みにする企業に関しては、トラブルが耐えません。この制度は、入管法や労働関連法案が関係しており安易な考えは企業に対して「不正行為」という取り返しのつかないペナルティを与える事になりかねません。しかし、大変そうに思われるかもしれませんが、企業が守る点は意外と少ないんです。労働関連法案を守る事と日誌をつける事くらいです。
「文化を理解する」とは、受入国の文化や風習を知るという事です。相手の国の記念日やお祭りなどを覚えていて、知らないふりをしながら小さなプレゼントをあげたり、お祝いの言葉をかけてあげると、非常に良い人間関係を築く事ができます。異国の人間が自国の文化や習慣に興味があるというのはうれしいものです。情報はインターネットで大量にすばやく手に入れることが出来ます。「旧正月」「水かけ祭り」など受入国ごとに色々とあります。相手を知る姿勢を見せれば、相手も同じように歩み寄ってきます。

しっかりと選ぶこと ~組合選択・受入国選択・実習生選択~

「組合選択」
団体管理型という協同組合を通じた受入れの場合は、組合選択で7割近くが決まります。組合の考え方で管理体制、法律に対する認識、付き合っている送り出し機関の質、実習生の質と芋蔓式に影響が出ます。小さな変更がある制度ですから組合のフットワークも重要です。制度改正に伴い管理体制が問われていますので、組合から企業まで2時間以上かかるかどうかや広域圏に広がる場合は支部の有無などを見る必要があります。また3ヶ月に1回役員が監査に来るか、最低1ヶ月に1回組合が来るかなどを見る必要があります。

「受入国選択」
 受入国の情報はこちら
会社の雰囲気や地域との相性を考えて選ぶ事も大切です。会社の人にアンケートをとり多数決で好きな国から受入れるというのも良いかもしれません。興味のある国に対しては社員も受入れまでに、こそっと言葉を勉強したり文化や風習を調べたりしているかもしれないからです。見えない所で受け入れへの体制が作られる可能性があります。地域については、例えば姉妹都市や国際交流で関係のある国や地域を選ぶと、行政からの支援を受ける事ができたりイベントに参加するなどして地域での実習生管理を行う事ができます。また、送り出し機関の担当者が来日した際に実際に面会し、会社の考え方などを知るのも良い方法です。それらは実習生管理に関係する隠れたポイントでもあります。受入国の情報はこちら

「実習生選択」

実習生を選ぶにはちゃんと企業の担当者が現地へ面接に行き人選をする事が非常に大切です。あってはならない話ですが、担当者が面接に来ないとなると送り出し機関が、過去の面接で落ちて日本に行けない人材をねじ込ませてくるなど募集のプロセスが不透明になる可能性があります。組合がちゃんとしていればありえない話ではありますが、最善の方法をとるべきです。また、相手の目を見て面接をする事で大抵の社長様は人間性を見抜きます。面接に行って選ぶという事は、実習生にとっても「社長が選んでくださった、担当者の方がチャンスをくださった」という思いが出来て、以後の日本語学習に熱心に取り組むようになりますので、これも大切です。更に、面接に行き家庭訪問をする事で、家族の同意は得ているのか、家庭の状況はどうなのかなどを知る事ができますし、実習生の両親や家族にも「ちゃんと社長・担当者が会いに来てくださった」という安心感をあたえると共に、実習生がホームシックになったり挫けそうな時に、問題解決の力になってくれます。これも重要なポイントです。農家や小さな会社の場合は寮などが社長宅のすぐ側などで、日常生活の係わりも多くなります。面接に係わりの多い方(娘さんや奥様)などを連れて行き面接で意見を求める方が増えているようです。そして面接した企業は受入れを成功しているケースが多いという事も参考にしてみるのも良いかもしれません。

事前教育から積極的に參加する

専門用語や方言などのリストを作成して、事前研修中に学習させる事もできます。または定期的に学習成果を報告させ、進捗状況を見るのも良いと思われます。時にはFAXやメールなどでメッセージを送ってあげるのも効果的です。本人たちが理解できる簡単な日本語をひらがなで書いてあげる事により、実習生達が通訳を通さずメッセージを受ける事ができると、学習意欲に繋がります。 

                            

しっかりと指導する

入国後、実習生の管理を全面的に組合に要求し、企業としては何もしない企業もあります。これは大きな間違いです。会社で起きた事がらを間接的に組合の人から怒られてもピンと来ない上に、はっきり言わない陰湿だというようなすれ違いが発生する可能性があります。組合を入れて話をする際でも、必ず企業の方が同席されるなどの対応が必要です。基本的に技術指導員と生活指導員は企業の方で、責任は企業にあります。言葉の面などで問題がある時に通訳等を組合が行いますが、意識として企業が指導しているんだという意識が大切です。実習生にとっては、組合などの管理団体が間に入る事は必要以上の警戒や緊張を与えますので、それがマンネリ化してしまえば本当に必要な時に効果が無いという事態も考えられます。なによりも社内で意識を高める事により、人材育成や共通目標の設定など従業員育成にも繋がります。

中長期の計画を考えながら教育しましょう。  ⇒⇒⇒

毎年3名~の受け入れとなり、3年後には上限の9名~の受け入れが可能となります。その後は9名~体制を維持できることになります。
リーダーを育成し効率的なチームを作りましょう。

社内イベントの開催や地域行事への参加

実習生受け入れを社内活性化を目指す目的で行われる企業もありますが、ホームステイをするように、外国の方を受入れる事で一体感などが生まれることもあります。実習生が入国した後は歓迎会をするなどイベントを企画したり、地域で行われている婦人会などへの参加などを行うと、実習生管理で効果的です。社内で交流を深めれば実習生達が孤立する事もなくなりますし、社内でいろんな事を考える習慣が社員にもつきます。また、地域の活動に参加することで、地域の外国人への不安を緩和する事もできますし、地域活性化などにも繋がります。また、地域の婦人会などに参加することで、日本の習慣なども学ぶ事もでき地域のルールなども学ぶ事ができますので、トラブルを防ぐこともできます。近隣と仲良くなれば、休日などにも声かけが行われ皆で実習生の状態を把握する事ができますので、管理面で非常にプラスになります。

日本国内での1ヶ月講習での交流等。
日本入国後は組合にて主に生活適応のための教育を行います。その際に地域住民との交流会に参加したり、ボランティア活動等にも参加したりしています。これら経験から実習生達は多くのことを学びますので、同じように企業においても地域に溶け込む手伝い等をして頂ければ彼ら彼女らの日本での生活はかけがえの無いものとなると思います。